トーヨータイヤ×ACミラン コラボに隠されたグローバルマーケティング戦略とは?<CM分析> ~前編~
2017年01月25日 コラム スポンサーシップ/パートナーシップ Written by SPODIGI
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今回は、ACミランのスポンサー「トーヨータイヤ」によるスポンサーシップのアクティベーションをご紹介します。
まず前編として、トーヨータイヤがACミランの選手を起用したプロモーションCM「AC Milan vs. Drift Cars(ACミラン vs ドリフトカー)」を考察します。後編では、トーヨータイヤとACミランのコラボ特設キャンペーンサイトを考察します。
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(出典:スポーツ×スポンサー辞典「[前編]トーヨータイヤ×ACミラン コラボに隠されたグローバルマーケティング戦略とは?(CM分析)」2017年1月23日)
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■ACミランとのコラボ第3弾となるプロモーションCM
TOYO TIRES(トーヨータイヤ)は東洋ゴムがグローバルで展開しているブランド名です。トーヨータイヤは、国内シェア4位、世界シェア13位(ともに2015年度)といわれており、世界的なタイヤブランドであるといえます。
トーヨータイヤが制作したプロモーションCMはどういったものなのか、まずはこちらの動画をご覧ください。
ACミランの選手の華麗なパスワーク、スポーツカーによる華麗な走り、コロシアムを彩る美女、全てが合わさり非常にかっこいい印象を受けるCMです。
本田圭佑選手をはじめ、イニャツィオ・アバーテ、アレッシオ・ロマニョーリ、ガブリエルが出演しています。また、元ACミランのレジェンドであるフランコ・バレージ氏も登場しており、ファンにはうれしい内容となっています。
実は、このプロモーションCMはACミランとのコラボ第3弾となっています。第1弾となるCMは本サイトでも別の記事で取り上げています。
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こちらもなかなかユニークなものとなっており、現在YouTubeで約550万回再生されています。今回は、第3弾となるコラボCMが、どのような意図のもとで制作されたのかを考察します。
■SUPRISING THE WORLDというキーメッセージ
これまでに3つのコラボCMが制作されましたが、これらは全て、全世界のマーケットに向けて、トーヨータイヤの製品をプロモーションするという明確な目的があります。
トーヨータイヤは「そのタイヤに、驚きはあるか?(SURPRISING THE WORLD)」をキーメッセージとしたグローバル・ブランディングを展開しています。このキーメッセージを全世界に届けるため施策がこのCMです。CMの最後にもこのメッセージは出てきます。
トーヨータイヤ製タイヤ「PROXES(プロクセス)」を装着した2 台のスポーツカーは迫力のあるドリフトで、ACミランの選手たちの華麗なパスワークと対決します。この対決を通して、トーヨータイヤは観客に「驚き」と「感動」を与えることができる、というメッセージを届けようとしていることが見て取れます。
最後に出てくる、少女の手から離れたくまのぬいぐるみをドリフトカーと選手たちが協力して助けるシーンは、まさしく観客に「驚き」と「感動」を届けているシーンといえます。
また、CM中にスポーツカーがドリフトするシーンは10回以上確認できます。各シーンでタイヤに焦点を当て、また「TOYO TIRES」のロゴがきちんと露出されるような演出がされています。企業ロゴとタイヤをきちんと露出させることで、視聴者に強い印象を残そうとしています。
こうした強い印象を残すようなCMを視聴者に発信することによって、トーヨータイヤというブランドに対する興味・関心を促すとともに、ブランドイメージの向上を図っています。
そして、興味・関心を抱いた消費者を購買(アクション)へとつないでいく仕掛けが、ACミランとトーヨータイヤのキャンペーンサイトです。こちらに関しては、後編で詳しく考察したいと思います。
■継続はブランドイメージを強固にする
前編となる今回の記事では、「AC Milan vs. Drift Cars(ACミラン vs ドリフトカー)」というCMを通して、トーヨータイヤが視聴者の興味・関心を促すために、どういった演出を取り入れたか考察しました。
今回のCMを含め、トーヨータイヤはACミランと3回にわたってコラボしています。いずれのCMも全世界で多くの視聴数を獲得しており、トーヨータイヤというブランドを認知させることに成功しています。こうしたコラボを継続して行うことで、「トーヨータイヤはACミランのスポンサー」というイメージを消費者に深く植え付けることができます。
後編では、興味・関心を抱いた視聴者を、購買(アクション)へとつなげるための仕掛けとなるキャンペーンサイトを考察します。
【了】
記事提供:スポーツ×スポンサー辞典
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