ファンの想い届け! スイスコムのスキー選手に向けた「雪の応援メッセージ」
2017年04月28日 コラム スポンサーシップ/パートナーシップ Written by SPODIGI
SJNでは、スポーツにスポンサードする企業を、チーム、コンペティションごとにまとめたウェブサイト「スポーツ×スポンサー辞典」のご協力を得て、記事提供を頂いております。
今回は、スイスの電気通信事業会社、「Swisscom(スイスコム)」によるスポンサーシップのアクティベーション事例をご紹介します。
スイスコムは、スイス・スキー代表のスポンサーを務めています。
スイスコムは、今年2月にスイスで開催された、FIS(国際スキー連盟)主催の「アルペンスキー世界選手権」に際して、壮大な大自然を活用し、スイス代表を応援するプロジェクトを行いました。
(出典:スポーツ×スポンサー辞典『ファンの想い届け!スイスコムのスキー選手に向けた「雪の応援メッセージ」』2017年4月23日)
※関連記事
●友情 or サッカー!? ハイネケンが1人のローマサポーターに仕掛ける壮大な“イタズラ”<2017年4月24日>
――◆――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇
■雪の上の応援メッセージ
スイスコムは、Twitterを通して、ファンからの応援メッセージを募り、それを地上絵のように雪のキャンバスに再現するというプロジェクトを行いました。
その様子をまとめた動画があるので、ご覧ください。
メイキングはこちら
このプロジェクトは、『Snow Drawing(雪の上の応援メッセージ)』と名づけられました。
約20kmにも及ぶメッセージが描かれた雪のキャンバスは、サッカーコート16面分の巨大なスペースを使用しており、非常に迫力があります。
スイスコムとファンの想いはスイス代表の選手たちに伝わり、3つの金メダル、2つの銀メダル、2つの銅メダルという好成績を収め、選手を鼓舞することに成功しました。
今回、スイスコムが行なった「Snow Drawing」プロジェクトには、人々の関心を集め、結果的に企業ブランディングに繋がる仕掛けが2つあると考察しました。
1.「スイスコムの技術で選手を応援したい」という明確なストーリー
今回の「Snow Drawing」プロジェクトは、「スイスコムの技術でスイス・スキー代表の選手を応援したい」という明確なストーリーが打ち出されています。
スキーはスイスでも人気のスポーツであり、国民の注目度も高いです。そのスイス・スキー代表を、スイスコムの高度な電気通信技術を活用し応援するというストーリーは、人々の共感や関心を集めやすい構図となっています。スイスという国のイメージとも重なり、国民と密接な関係のある大自然(雪山)をキャンバスとして活用している点も、それを助長する要因でしょう。
スキーという国民的スポーツ、自社の強みである電気通信技術、広大な雪のキャンバスの活用、全てが巧みに組み合わさり、明確なストーリーを生んでいます。その明確なストーリーが多くの人々の共感と関心を生み、結果的に電気通信技術のアピール、スイスコムという企業の認知拡大、ブランドイメージの向上に繋がると考察します。
2. ファン参加型のインタラクティブなプロジェクト
この「Snow Drawing」プロジェクトの大きな特徴は、Twitterでファンからメッセージを募り、それをテクノロジーで可視化させている点です。ファンはTwitterでの応援メッセージを通して、このプロジェクトに「参加」している気持ちを味わうことができます。
このように、スイスコムとファンが相互に関わること(=インタラクティブ)で、スイスコムの一方的な応援メッセージではなく、ファンと共に作り上げる一体感のある応援メッセージとなります。
ただ「応援しています」というようなメッセージを送るだけでは、一方的なメッセージで、注目を集めるのは難しいです。ファンとスイスコムが一体となる構図を作ることで、人々の関心を生み、スイスコムという企業のイメージアップに繋がると考察します。
今回の「Snow Drawing」プロジェクトを表にまとめました。
このプロジェクトを知った人々、そして参加した人々は、雪の応援メッセージに共感し、スイスコムという企業に興味・関心を持ちます。このスキー選手を応援するスイスコムのスポンサー活動が、企業のイメージアップに繋がり、最終的にはスイスコムのサービス利用を検討するきっかけとなる、という流れです。
明確なストーリーと、ファンを巻き込むインタラクティブな手法が用いられたこのプロジェクトは、人々の心に刺さる仕掛けを施している点で、優れたスポンサーシップのアクティベーションといえるでしょう。
■テクノロジーの活用は今後の鍵
今回のスイスコムの事例が示してくれたように、テクノロジーを活用することで、スポンサーシップの活用の幅が大きく広がります。テクノロジーを効果的に活用することで、多くの人々の関心を集めるプロモーションやプロジェクトを行うことができます。
VR(仮想現実)やプロジェクションマッピングがスポーツ業界でも話題になっており、実際に活用する事例が増えています。こうした動きは今後も増えていくのではないでしょうか。スポーツ×テクノロジー×スポンサーシップの分野には今後も注目していきたいと思います。
※関連記事
●「リバプール×スタンダードチャータード」銀行によるスポンサーシップの活かし方とは?<2016年11月7日>
●世界のNissan(日産)が仕掛ける、チャンピオンズリーグを活かした「360度カメラ」の巧みなプロモーションCM!<2016年5月30日>
【了】
記事提供:スポーツ×スポンサー辞典
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
<スポーツ×スポンサー辞典とは?>
デジタルマーケッターが運営する、スポーツとスポンサーに焦点を当てたウェブサイト。
スポンサーシップの権利活用(スポンサーシップのアクティベーション)を題材にした、スポーツビジネス・マーケティングの実例記事を掲載。
Jリーグ、海外サッカーチーム、オリンピックなどのスポンサー企業のまとめ一覧と、その簡潔な会社概要も随時更新中。
http://www.sponsorship-activations.com/
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
-
【募集職種】ランニングイベント営業・コンサルティング❏大会運営 大会運営のあらゆる課題を、ワンストップでフルサポート 大会概要作成、エントリー、募集広報、競技運営、記録計測、記録証発行などの大会運営業
-
【求人情報】株式会社ダブルカルチャーパートナーズ/企画営業〈正社員〉
【業務内容】トークイベントの企画・運営グループ関係会社との打ち合わせ、交渉および社内他部署との連携スケジュール管理メディアリリース【応募資格】 学歴不問 営業未経験者歓迎!人柄を重視いたします。【望
-
実施場所:大和高田市内の公立中学校実施時期:2024年9月~2025年1月活動内容:休日の部活動を地域クラブ活動化し、学校管理外とした練習及び大会引率等の実施業務 :スケジュール調整、種目指導、活