宇宙空間にケビン・スペイシーが浮かぶパーカー フロリダ・パンサーズが仕掛けた“謎”が話題に
2016年02月10日 コラム 地域振興/社会貢献 Written by 川内 イオ
アメリカのNHL(ナショナルホッケーリーグ)に所属するフロリダ・パンサーズが仕掛けた「謎」が、大きな話題を呼んでいる。
NHLのほとんどのチームでは、試合に勝利すると、その日活躍した選手に賞品を授与するという文化がある。賞品といっても、チームのロゴが入った消防士のヘルメットや奇妙なデザインのジャケットなどが多く、選手がそれを身に着けて笑いを取るという、いわゆるアメリカンジョークのようなものだ。
各チームが趣向を凝らした賞品を作っている中で、この冬、パンサーズが新たに開発したグッズはブルーのパーカーだった。そのパーカーの前面には、オスカー俳優ケビン・スペイシーの顔が宇宙空間に浮かんでいるという意味不明なプリントがなされている。
非常に珍妙なデザインのこのパーカーがお披露目されたのは、昨年の12月30日。試合の後、チームのスター、アレクサンダー・バルコフがそのパーカーを着た姿が、記者によってTwitterにアップされると、その怪しいデザインが話題になった。さらに、ケビン・スペイシー自身が「“Spacey In Space”(宇宙空間のスペイシー)の意味を知っているのは私だけ」とツイートしたことで、このパーカーの存在が広く知れ渡ることになった。
なぜ、宇宙空間で、ケビン・スペイシーが意味ありげにほほ笑んでいるのか。
フロリダ・パンサーズは、このデザインの意味も、なぜケビン・スペイシーなのかも明かしていない。最初にパーカーを着たバルコフも「僕たちがなぜこのパーカーを手にしたのか、口にすることはできない」とコメントするなど、選手たちも口を閉ざしている。
その秘密感が、ケビン・スペイシーというビッグネームとの謎のコラボレーションという話題性と相まって、メディアやファンの関心を引き付ける要因になっている。
そして1月26日、パンサーズは “Spacey In Space”パーカーをオフィシャルグッズとして40ドルで発売すると告知した。
ここまでなら、商売上手、という話なのだが、売り上げは全てパンサーズとケビン・スペイシーがそれぞれ運営するチャリティー基金に寄付される。ファンにとっては寄付感覚で話題のパーカーを購入できるため、誰もがハッピーになる仕組みといえるだろう。
日本のスポーツチームのチャリティーというと、チャリティーオークションの開催やスタジアムへの招待という方法がほとんどだが、話題性に乏しい。パンサーズのような手法を取り入れられれば、社会的にもっとインパクトのある活動になるだろう。
ちなみに、“Spacey In Space”のデザインの謎がいつ明かされるかは、定かではない。
【了】
川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、 新卒で広告代理店に就職するも9ヶ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取 材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。 ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。
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実施場所:大和高田市内の公立中学校実施時期:2024年9月~2025年1月活動内容:休日の部活動を地域クラブ活動化し、学校管理外とした練習及び大会引率等の実施業務 :スケジュール調整、種目指導、活