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フォーティナイナーズのシーズンチケット所有者は、飲み放題、食べ放題に!

2019年11月05日 コラム Written by 川内 イオ

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 アメリカのナショナルフットボールリーグ(NFL)に所属するサンフランシスコ・フォーティナイナーズは、アメリカのプロスポーツ業界で初の試みを始める。2020年の秋からスタートする2020-21シーズン、シーズンチケット所有者はホームスタジアム内で食べ放題、飲み放題になると発表した。

 具体的には、シーズンチケット所有者はホットドッグ(ビーフとビーガン)、ポップコーン、ナチョス、プレッツェル、フライドポテト、ガーリックフライ、ペプシ製品、コーヒーなど、15を超えるメニューを無制限に飲食できるようになる。このリストに含まれていないもの、例えばビールやハンバーガーなどは15%引きの価格で提供される。

 これまで、フォーティナイナーズのシーズンチケットの価格は2000ドルから8万ドル、1ゲームあたり79ドルから400ドルだった。しかし、チームは食べ放題、飲み放題の権利を付与することで、来シーズンのシーズンチケット価格を13%値上げすると発表している。例えば、1試合あたり100ドルだとすると、113ドル。1シーズン、スタジアムで13ドル以上の飲み食いをすると、元を取ったことになるが、これをお得と考えるかどうかはその人のお財布事情によるだろう。

 この斬新なアイデアが生まれたきっかけは、アトランタ・ファルコンズの取り組みにあると、フォーティナイナーズのプレジデントを務めるアル・グイド氏は、明かしている。

 2017-18シーズン、ファルコンズはスタジアム内のフード、ドリンクの大幅値下げに踏み切ったが、前シーズンに比べて観客の平均支出が16%増加し、NFLのすべての食品および飲料のカテゴリーでファン評価1位を獲得した。さらにファルコンズは今年3月、スタジアムの完全キャッシュレス化に伴い、2度目の値下げを実施している。その結果、もともと3ドルだったホットドッグは1.5ドルになるなど、お手頃価格になっている。

 ファルコンズの値下げに対抗して、フォーティナイナーズの食べ放題、飲み放題はどのような反響があるのか。まだ2019-20シーズン途中だが、来シーズンのフォーティナイナーズに注目だ。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。『BREAK!「今」を突き破る仕事論』(双葉社)を発売中。http://u0u0.net/Ct2N


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