バスケットボールのヨーロッパチャンピオンを決める「ユーロリーグ」でVR放送開始
2023年02月01日 コラム テクノロジー/デジタル Written by 川内 イオ
ヨーロッパ各国のリーグ戦で好成績を収めたチームが集い、ヨーロッパチャンピオンを決定するバスケットボールの大会「ユーロリーグ」。NBAに次ぐ規模と人気を誇るといわれるこのリーグが、次世代動画配信プラットフォームを運営するYBVR社と提携し、レギュラーシーズン中にバーチャルリアリティー(VR)放送をスタートした。
VR放送は、コートの周りに設置された180度と360度のカメラを通して、コートサイドに座っているかのように観戦できるのが特徴だ。自分で自由にカメラを切り替えることができ、見たい角度から試合を楽しめる。ユーロリーグは過去2回、2021年と2022年にベオグラードとケルンで開催されたプレーオフ準決勝でVR放送を試したことがある。
現在、ユーロリーグはレギュラーシーズン中(2022-23シーズンは2022年8月に開幕し、2023年4月に閉幕)だが、1月26日に行われたレアル・マドリード対バルセロナ戦を皮切りに、今後、一部のゲームがVR放送される。VR放送は、EuroLeagueTVが利用可能な全ての国で視聴可能だ。
アメリカではFacebookを運営するメタ社がバスケットボールのVR放送に力を入れており、2020年から契約を結んでいるNBAに続いてユーロリーグも同社のVRヘッドセット「Meta Quest」を通して、同社のメタバースプラットフォーム「Meta Horizon Worlds」か、VRスポーツ観戦プラットフォーム「Xtadium」で視聴できるようになった。
昨年11月にアプリがリリースされた「Xtadium」を開発したのも、YBVR社。「Xtadium」ではリアルタイムで統計情報が表示されるほか、プライベートルームで観戦したり、友人と一緒にクローズドな空間で同時視聴もできる。
【了】
川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。新著『稀食満面 そこにしかない「食の可能性」を巡る旅』が11月28日に発売。https://amzn.to/3UBIJxl
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