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NHLのフロリダ・パンサーズが配車サービスUberと提携! 本拠地に専用のドロップ&ピックアップゾーンを設置

2016年10月18日 コラム Written by 川内 イオ

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 NHL(米プロアイスホッケーリーグ)のチームと、飛ぶ鳥を落とす勢いのベンチャー企業の提携というアメリカらしいニュースが話題を呼んでいる。10月10日、NHLのフロリダ・パンサーズが、世界70カ国400以上の都市でアプリによる配車サービス提供を提供しているメガベンチャー、Uberと複数年の提携に合意したと発表した。

 この提携により、パンサーズのホームゲームやアリーナで行われるイベントの際、本拠地のBB&Tセンターの6番ゲート付近に、Uber専用のドロップ&ピックアップゾーンが設けられることになった。
 また、Uberはパンサーズの観戦客にディスカウントチケットを発行、パンサーズはUberのユーザーにシーズンを通してチケットのプレゼントを実施、BB&TセンターのパーキングにはUberの広告を掲載する、という契約も含まれている。

 Uberは、アプリをワンクリックするだけで車を手配でき、行き先もアプリで登録し、支払いは登録したクレジットカードでの自動引き落としなので、ドライバーとのコミュニケーションが必要ない。それはイコール、英語が母国語ではない住民や観光客にとってストレスがかからないことを意味する。また、乗客はドライバーの評価をすることができ、その評価がドライバーの売り上げに直結するので、何かの被害に遭う可能性も低い。
 こういった安全性、利便性の点でアメリカではUberはタクシー以上の評価を得ているため、この提携はファンに歓迎されるだろう。

 Uberは欧州でも同様の取り組みを進めており、今年1月、サッカーフランス1部リーグに所属するオリンピック・リヨンとも提携。今年完成したばかりのスタジアム「パルク・オリンピック・リヨン」に、専用のドロップ&ピックアップゾーンが設けられたほか、ゆくゆくはスタジアム専用アプリで、Uberを呼び出せるようになるという。

 日本でも海外でも、観戦後の混雑の中で帰りの足を確保するのは、面倒くさい。アプリを開いてワンタップで安全かつ快適な車が迎えに来てくれるのであれば、例えタクシーよりも割高であってもファミリー層や女性客など利用者は必ずいる。
 スタジアムの行き帰りの不便さに目をつけたUberと、利便性を高めてスタジアムに足を運んでもらいたいプロチームとの提携は、今後、間違いなく拡大していくだろう。

【了】


川内イオ●文 text by Io Kawauchi

1979年生まれ。大学卒業後の2002年、 新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。 ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。


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