【ランニング】日本陸上競技連盟が新プロジェクト「JAAF RunLink」発足！　ウェルネス陸上の理念の実現へ

2018年11月16日 健康産業 その他 大会/イベント運営 Written by 管理者

　公益財団法人日本陸上競技連盟は、市民マラソン大会の統括・支援、個々人のライフスタイルに合わせたランニングを楽しめる環境・機会を提供することを目的とした新プロジェクト「JAAF RunLink」（後援：スポーツ庁／経済産業省 協力：一般社団法人 日本経済団体連合会）を発足した。

　トップアスリートの育成・強化に注力してきた、競技陸上中心のこれまでの取り組みに加え、競技団体としての新たな役割として、すべての人がすべてのステージにおいて陸上競技を楽しめる環境をつくるという「ウェルネス陸上」の理念の実現に向けて発足したプロジェクトとなる。

　全国各地で開催されている約2000～3000にものぼる市民マラソン大会や行政、企業といった、あらゆるステークスホルダーとの連携や、数千万人ともいわれるランナーデータを一元化したデータベースを構築し、そのビッグデータを活用していくことで、ランニング人口の拡大および、ランニング・健康市場の活性化を目指すとしている。

JAAF RunLinkが今後行う、主な取り組み
①「JAAF RunLink加盟大会」への加盟を通じて、大会の安全・安心な環境づくり
全国2000～3000あるといわれている大会のうち、日本陸連公認は、わずか200大会。今後、非公認大会を中心に「JAAF RunLink加盟大会」という形で加盟を募り、運営支援を行うことで、大会価値の向上や安全水準を高める。

・統一の運営基準によるラベリング制度
　従来、市民ランナーと呼ばれる一般ランナーへの安全管理については、各大会が独自に取り組んできたが、JAAF RunLinkが安全基準をつくることで、より安全安心な環境づくりを実現する。
　その後、「安全・安心」「サービス」「社会貢献」といったそれぞれの評価基準を策定し、JAAF RunLinkが評価。基準を満たした大会には、ランクに応じた評価ラベルを付与することを検討している。（2020年より実施予定）

・共通サービスの利用
　日本陸連公認大会およびJAAF RunLink加盟大会のスケールメリットを活かし、各大会に対し共通のサービスを提供する。例えば、保険においては、ランナーが大会参加中に被ったケガ等の傷害事故だけでなく、熱中症や脱水症状、心筋梗塞等の重篤な事故につながりやすい疾病事故まで対応することが理想だが、現在は大会ごとに契約しているため、補償内容が統一されていない。今後は、JAAF RunLinkが包括して契約することで、大規模大会と同水準の補償内容、かつ割安な保険料で各大会に提供することが可能になる。今後、同様の形で、AEDの貸与等、大会の運営をさまざまな側面から支援していく予定としている。（※保険の導入は2018年12月予定）

・JAAF RunLinkプラットフォームへの参加（※②を参照）
　申し込み時の完走予想タイムが自己申告制の現状、早いタイムを申告すれば前のブロックからスタートが可能。そのため転倒のリスクやスタート直後の混雑を招いてしまう大きな原因となっている。今後はJAAF RunLinkが各ランナーの記録を管理し、過去の記録に基づいたエントリーができるようになることで、安全、かつスムーズなスタートが可能な環境づくりにも取り組む。

②ランナーデータを一元化した「JAAF RunLinkプラットフォーム」の構築・活用
　数千万人ともいわれるランナーデータは現在、各サービスごとに分散しているが、今後は一元化・集約したデータベースを2019年6月中を目途に構築。一元化することでのランナーメリットとしてだけでなく、そこで集めたビッグデータを大会、そして企業・団体へ提供することでの新商品・サービス開発に活用することで、ランニング人口の拡大、ランニング・健康市場の活性化へとつなげる。

③企業・団体に対する取り組み
　JAAF RunLinkは、ランニング業界全体の底上げを目的に、1業種1社の排他的なスポンサーシップ制度ではなく、趣旨に賛同する企業団体であれば、同業種問わず参画できる賛助会員制度を採用。
　JAAF RunLinkプラットフォームで得られたマーケティングデータの提供により新商品・サービス開発へと活用するだけでなく、数多くの企業団体が参画することで、今までつながり得なかった企業・団体・行政がJAAF RunLinkを通じてマッチングをし、新規軸の大会の創出やランニングへのモチベーションを高めるような取り組みを実施していく。

　プロジェクトのリーダーとして、一般財団法人 東京マラソン財団事業担当局長・東京マラソンレースディレクターの早野忠昭氏がJAAF RunLinkチーフオフィサーとして指揮を執る。さらにアドバイザーには、脳科学者・茂木健一郎氏、実業家・堀江貴文氏の両名が就任する。

●このニュースの詳細はこちら。（日本陸上競技連盟 公式サイトより）
https://www.jaaf.or.jp/news/article/12235/

■JAAF RunLink 公式サイト
https://www.jaaf-runlink.jp/

記事元：PR TIMES