【プロ野球】日本ハム新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」に三菱重工機械システム株式会社が可動屋根駆動機構を納入
2023年02月08日 施設 チーム/リーグ経営 Written by 管理者
三菱重工グループの三菱重工機械システム株式会社(以下、MHI-MS)は、2023年3月に開業するプロ野球・北海道日本ハムファイターズの開閉式屋根付き天然芝球場「ES CON FIELD HOKKAIDO(エスコンフィールドHOKKAIDO)」の可動屋根駆動機構を納入した。同施設の設計・施工を担う株式会社大林組から受注していたもので、約1万トンの屋根を支持する24台の台車が約250メートルのレールに沿って走行することにより、片道約25分で屋根を開閉する仕組みだ。
MHI-MSは、世界最大級の可動屋根を有する球場の構造計画初期から駆動機構の検討に取り組むことで大荷重に耐える強度を確保したほか、気象変化に対する開閉運転の安定性、地震などの外部要因に対する安全性向上といった最適設計を実現した。これにより、従来は運転を見合わせていた厳しい自然環境下でも状況に応じた運転が可能となる。具体的には、台車の荷重変化をリアルタイムにモニタリングすることで、これまでの風速による運転可否の判断だけでなく、積雪などの荷重変化による影響を組み合わせた柔軟なしきい値により、運転速度の選択や運転可否の判断を自動制御する。
また、遠隔からの可動屋根駆動機構の監視・運用支援を可能とする新開発の統合管理支援ツール「IMST(Integrated Management Support Tool)」※を導入することで、MHI-MSが保有する試験設備・機械設備の開発・設計・保守など豊富な保有技術とDX技術を融合し、設備のスマート化の促進や蓄積した運転データの使用による最適なメンテナンス提案などが可能となる。
エスコンフィールドHOKKAIDOは、天然芝では日本初となる開閉式屋根付き球場。屋根を開閉することで芝の育成を促すほか、室内でありながらも屋外のような開放感を実現する。敷地面積は5ヘクタール、収容人数は約3万5000人で、周辺環境との調和を考慮して建物中層部に複数のテラスを設けるなど、地域に溶け込むデザインが採用されている。
MHI-MSは、エスコンフィールドHOKKAIDOのほかにも、福岡PayPayドームにおける可動屋根駆動機構や、スタジアム・メインアリーナ・コミュニティアリーナという3種類のステージを生み出す世界最大級の空間拡張システムを採用したさいたまスーパーアリーナにおける大型駆動機構など、多数の納入実績を有している。これらの実績を通じて蓄積した豊富なノウハウを生かし、今後もあらゆる顧客ニーズに対応した優れた製品を提供することで、顧客の事業価値向上に貢献するとしている。
●このニュースの詳細はこちら。(三菱重工グループ HPより)
https://www.mhi.com/jp/news/230130.html
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